文書作成日:2026/06/30

高校生を雇用する際の注意点

 来月になると夏休みとなり、高校生をアルバイトとして雇用する会社も増えてきます。そこで今回は、アルバイト等で高校生を雇用する際の注意点について解説しましょう。

[1]労働基準法における年齢区分
 労働基準法では、以下のように年齢による区分を設けています。
  児童:満15歳に達した日以後の最初の3月31日までの者
  年少者・未成年者:満18歳未満の者
 このうち「児童」については、原則として労働させてはならないとしています。そして、多くの高校生が該当する「年少者」についても、一定の規制が設けています。そのため、雇い入れにあたっては労働基準法における年少者(以下、「高校生」という)を雇用する際の遵守事項を理解しておく必要があります。

[2]雇い入れにあたっての具体的な注意点
 高校生をアルバイトとして雇用する際の注意点としては、以下の3点があります。

  1. 年齢確認をし、年齢を確認できる書面を備え付けること
  2. 労働時間・休日に関する規制を守ること
  3. 深夜業の制限があること
 具体的には、1について、高校生を雇い入れる際には、会社と本人との間で雇用契約を締結し、併せて親権者等の同意を得ておく必要があります。また、年齢を確認できる公的な書面(住民票記載事項証明書等)を事業場に備え付けることが義務となっています。
 2については、1日8時間、1週40時間の法定労働時間を超えて、高校生に勤務させることはできず、また、変形労働時間制を適用することも認められていません。なお、満15歳以上で満18歳に満たない者については、例外として以下の勤務を行うことが可能です。
  • 1週間の労働時間が40時間以内であり、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮すれば、同一週内の日について労働時間を10時間まで延長可能
  • 1日8時間、1週間48時間以内であれば、1ヶ月または1年単位の変形労働時間制を適用可能
 また、残業については満18歳以上の労働者の場合、36協定を締結し、労働基準監督署に届け出ることにより、法定労働時間を超えて時間外労働や休日労働をさせることができますが、高校生の場合、原則としてこれらが禁止されています。
  3については、原則として、高校生を深夜(午後10時から午前5時まで)に労働させることが禁止されています。これは、深夜の労働について高校生と合意した場合であっても働かせることはできません。ただし、交替制で勤務する満16歳以上の男性等、一部に例外が設けられています。

 アルバイトの採用や労務管理については、本社ではなく営業所や店舗等が主体となって行っているケースが見られます。特に高校生をアルバイトとして雇用する場合には、注意すべきことがあるため、改めて営業所や店舗等の責任者に対して、今回とり上げた内容を理解してもらうようにしましょう。


■参考リンク
厚生労働省「高校生等を使用する事業主の皆さんへ 〜年少者にも労働基準法等が適用されます!〜

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。




今夏も重要となる熱中症予防対策2026/06/23
10月1日から追加が必要な労働条件の明示項目2026/06/16
10月1日から適用となる改正同一労働同一賃金ガイドラインのポイント2026/06/09
労災保険特別加入者の給付基礎日額の変更2026/06/02
4月から努力義務となった治療と就業の両立支援2026/05/26
7月より障害者の法定雇用率が2.7%に引上げへ2026/05/19
労働保険の年度更新における注意点2026/05/12
活用が広がるマイナンバーカード2026/05/05
女性の健康支援に取り組む企業への新たな認定制度2026/04/28
36協定を遵守するための実務上の注意点2026/04/21
改めて確認したい賃金台帳の備え付け義務とは2026/04/14
変更となる健康保険の被扶養者の認定基準とその判断 2026/04/07
2026年度から引下げとなる雇用保険料率と今後施行される適用拡大2026/03/31
2026年10月1日施行のカスハラ・就活セクハラ防止対策 2026/03/24
3月分以降の協会けんぽの健康保険料率・介護保険料率2026/03/17
定年退職者と無期転換申込権の発生 2026/03/10
雇入時の健康診断に関するよくある誤解2026/03/03
女性活躍推進法と2026年4月からの変更内容2026/02/24
年次有給休暇の付与にまつわる実務上間違いやすい留意点 2026/02/17
パートタイマーや契約社員に対して求められる正社員転換推進措置2026/02/10
年次有給休暇の平均取得率は66.9%で過去最高2026/02/03
民間企業の障害者実雇用率は前年と同じ2.41%2026/01/27
65歳以上定年企業は全体の34.9%2026/01/20
育児休業中に転職等をした場合の育児休業給付の取扱い2026/01/13
厚生労働省が提供する事業主・労働者向けのお役立ち動画2026/01/06
協会けんぽの電子申請 2026年1月13日開始2025/12/30
改めて確認したい休憩時間の基礎知識2025/12/23
通勤手当の非課税限度額引上げと支給額を決定する際の留意点2025/12/16
改めて確認しておきたい介護離職防止のための情報提供の実施2025/12/09
2026年4月以降の健康保険の被扶養者の年収確認方法2025/12/02
確認しておきたい特定(産業別)最低賃金2025/11/25
高卒新卒の37.9%、大卒新卒の33.8%が入社3年以内で離職2025/11/18
確認しておきたい育児休業中の社会保険料免除2025/11/11
協会けんぽの被扶養者資格の再確認2025/11/04
今年も11月に実施される過重労働解消キャンペーン2025/10/28
健康保険証の廃止と活用が期待されるマイナ保険証2025/10/21
厚生労働省調査からみる転職入職者の賃金変動状況2025/10/14
9月5日から拡充された業務改善助成金2025/10/07
改めて確認しておきたい健康診断実施後の対応2025/09/30
異例づくしとなった2025年度の地域別最低賃金の改定2025/09/23
10月1日より創設される教育訓練休暇給付金2025/09/16
変更となる19歳以上23歳未満の健康保険の被扶養者要件2025/09/09
2024年度の労基署監督指導における賃金不払事案金額は172億円2025/09/02
長時間労働が疑われる事業場への監督指導結果2025/08/26
40.5%まで上昇した男性の育児休業取得率2025/08/19
年収130万円の壁に対応したキャリアアップ助成金の新設コース2025/08/12
スポットワークを利用する際の注意点2025/08/05
1,000件超となった精神障害の労災支給決定件数2025/07/29
従業員の自宅に届く協会けんぽの資格確認書2025/07/22
重要度が増す仕事と育児・介護の両立に関する個別周知等2025/07/15
今後、対応が必要となるカスハラ対策と就活セクハラ対策2025/07/08
高校生をアルバイトとして雇用する際の注意点2025/07/01

お電話でのお問い合わせ

03-3988-2928

9:00-17:00 土日祝除く

当事務所へのご依頼をご検討の方は
お気軽にお問い合わせください。
ご提案・お見積もりさせていただきます。